MIR-1は、旧東ドイツCarl Zeiss Jenaが製造したFlektogon 35mm F2.8を手本に、旧ソ連がコピーした製品として知られている。1954年の登場以来、設計はそのまま、半世紀に渡って製造。後期型のMIR-1V(B)は、生産工場移管に伴い、材質とデザインが変更。200g→185gと軽量化されたのが特徴。

前周に「МИР-1B」と刻印されているものはロシア国内流通版で、アルファベットに変換すると”MIR-1V”。輸出版はこの部分が「MIR-1B」となるので、そのまま”MIR-1B”。稀に分けて紹介されることもあるが、性能差のない同じレンズである。

非常に流通量が多く、手軽に買えるFlektogonの代用品というイメージだったが、既に製造終了から20年近く経過。地域情勢も不透明であることから、今後、市場価格の上昇もありえる。ウクライナのカメラ店の倉庫で眠っていたという、未使用品をオークションで入手した。(1988年 VOMZ製)

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レンズ自体の性能が高く、中々の描写。APS-Cでは標準画角のレンズになるので使い勝手が良い。欠点は最短撮影距離が0.7mと長いところ。分解して改造する方法も拡散されているが、LMマウントに変換してヘリコイドアダプターという手があるので、このまま使う。

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▲ X-Pro3 + MIR-1V ( PROVIA | ISO=800 | F=2.8 | SS=1/45 ) 最短撮影距離

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