球場へ着くと、正面スタンドで高橋慶彦コーチのトークショーをやっていた。まさか打撃不振の理由を問い詰めて、吊し上げるのかとおもいきや、そうではなかった。女性ファンを集めての質問大会。まあ試合前のイベントなので、ああいう緩い企画もアリだろう。しかし、その中に一つ聞き捨てならない言葉があった。「チームが打てないと僕の責任になっちゃいますから。」えっ!?と耳を疑った。拙攻と残塁の山を築き、6月に入って未だ勝ち星一つという惨状は、他でもない、打撃コーチであるアンタの責任。もっと自覚を持って戴きたい。

今日も、この無責任コーチのコメントをバッチリ証明した糞試合。立ち上がりに2失点し、ビハインドの1回裏。先頭打者の早坂が、あろうことか初球セーフティーバントでアウトになる。今日は10mの強風。いつも風を巧く使う渡辺俊介ですら、初回は制球に苦しみ、調整に四苦八苦していた。この球場で殆ど投げる機会の無いルイスなら、ゆっくり見て損はない。先頭打者の使命は、まず塁に出る事とはいえ、イニングが浅い内は球数を稼ぐのも重要な仕事の一つ。基本的な事も出来ない選手は不必要。この無能プレーの他、先週のVTRか!と思うような牽制死もあり、そろそろ見切りを付けた方が良いと感じた。まあ打率一割台のバッターを先頭打者に固定するベンチもどうかと思うが。

更に、このイニングで勝負を決定付けたミスがもう一つ。二死一,二塁から里崎がセンター前にヒットを放った場面。セカンドランナーの大松が当然生還すると思いきや、サードコーチャーの西村が止めてしまった。内野席から見る限り、ストライク返球ならクロスプレーだが、勝負して良いタイミング。いや、状況を考慮すれば絶対止めるべきではなかった。2アウトで2点ビハインド。相手投手はルイス。次の打者が得点圏打率1割の福浦。止めた瞬間、9割方「3残塁」が見えてくる。ましてやホームからセンター方向への強風まで考慮すれば、ストライク返球である可能性は低い。(現に送球はホームベースから大きく外れた。)もう何年も感じているが、西村にサードコーチャーとしての素養は無い。ああいう瞬時の判断が鈍い人間が時期監督の有力候補だと言うのだから、絶望感さえ漂う。

試合は結局このまま。無死一塁から得意の三振ゲッツーをかましたり、無死一,二塁からバント失敗してみたり、必殺技総動員の末、11残塁で零封。ここまで酷いと、得点圏にランナーを置いても落ち着いて見られる。