まずは1stステージ突破。
今年は相手に随分助けられた印象。ホークスは短期決戦用の戦略だったのか、送りバントを主体とした「ファイターズチック」な野球。普段からそうなら良いのだが、慣れないことを急にやっても良い結果が出る筈が無い。あのチームが毎年勝ち上がれないのは、怪我人のせいでもなければ、ゲーム勘と言われるオカルトでもない。勝負の分かれ目は、いかに普段通りの野球が出来るかだろう。
そういった意味では、気持ちを強く入れすぎるのも逆効果。初戦先発の斉藤が、マウンドへ全力疾走していたが、あれで空回りして球が浮いていたのだから「ごくろうさん」だ。
さて、ファイターズは、付け焼刃ではないキッチリとした野球をしてくるので、ツキや勢いだけで勝ち越すのは難しいだろう。ミスは極力少なく、高木投入やDH橋本など、敗戦パターン＝即命取りになることを肝に銘じたほうが良さそうだ。

序盤から小林宏が乱調。5安打を打たれ3失点。なおも一死満塁の場面で、ベンチは二番手に高木を出してきた。
敗戦処理さえ満足に出来ないロートルをベンチ入りさせていること自体が問題なのだが、小野なり久保なり、他に選択肢はいくらでもあったはずだ。
今シーズン、高木が出塁を許す確率は.344のハイアベレージだった。つまり、高木が投げている限り、相手は首位打者級が打席に立ち続けているのと同じということになる。
案の定、僅か6球で貯まったランナーを綺麗に掃除。後は小宮山先生お願いします。

雨で開催が危ぶまれたクライマックスシリーズ第一戦。幸い大雨にはならず、レギュラーシーズンで普通に試合をしているレベルに落ち着いた。
先発はM渡辺俊、H斉藤。緊張感の伝わってくる重苦しい立ち上がりだった。先制したのはホークス。エラーを足がかりに、あれよあれよと3得点。しかしその裏、マリーンズが反撃。四連打で1点を返すと、なおも満塁からサブローが同点タイムリー！四番の働きで、すかさず試合を振り出しに戻した。
ところが、その裏、先頭打者を出して、再びリードを許す。いつもなら、ここからなかなか得点が入らず、縺れた終盤にYFKが出てきて負けるパターンなのだが、今日は雨と風が味方した。制球が定まらない斉藤から二つの四球を選んで、一，二塁とするとTSUYOSHIがタイムリー。続く早川が犠牲フライを放って、鮮やかに逆転。その後も効果的に得点を重ねて盤石のリードを築いていった。
一方、雨男の渡辺は、緊張さえ取れれば、それ以外に不安がない。まさに水を得たサブマリンとなってスイスイ完投勝利。大事な大事な初戦を取った。